川古の大楠と蕨野の棚田

今年のシルバーウィークは好天に恵まれたいい連休でしたね~。

連休初日は野外でサケを呑むことをひたすら愛する「オッサンズ」恒例の飲み会キャンプに参加。

「たまには違うとこに行かない?熊本とか久住とか」

そう言い続けて幾年月、今回もやっぱり伊佐ノ浦キャンプ場です。

ここはオッサンズ各メンバーの潜伏地から中間地点にあり、都合がいいことと環境も広さも申し分なく、わざわざ何時間もかけて遠くへ行くよりも早くテントを立てて昼間っから飲んだくれる解放感を味わいたい本能が、メンバーのココロを伊佐ノ浦キャンプ場からとらえて離さない原因になっているのであります。

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連休はどこも混雑しているので、普段はあまり出かけることはないんですが、キャンプから帰ってきてあまりにも天気がいいので、ここはひとつバイクでふらりとお散歩ツーリングに出かけることにしました。

先日阿蘇山が噴火したこともあり、様子を見に阿蘇山方面へ行ってみようかな、と走り出してはみたもののすでに時計は12時。

1時間ほど走ってコンビニに立ち寄った時に地図アプリで確認すると、下道だとまだ4時間くらいかかるよー、と表示され、この調子だと帰りは夜9時とか10時くらいになりそうなので、あっさり目的地を変更(^^;

前回行かなかった武雄市のパワースポット、「川古(かわご)の大楠」を見に行くことにしました。

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もうひとつの巨木『川古の大楠』

前回行った武雄神社の大楠は、こんもりとした森の中にありましたが、川古の大楠は住宅と畑に囲まれた明るく開けた場所にいきなりずどん!とそびえ立っていました。

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この「川古の大楠」は全国5位といわれる巨木で高さは25mほど。

よく晴れた秋空にそびえたつ姿は雄大で、森の中にある武雄神社の、どこか神秘的なムードを漂わせる大楠とはまたひと味違った趣があります。

武雄神社の大楠も、この川古の大楠も共に樹齢三千年と言われています。

何か所かは保全のための伐採?や補強もされていましたが、三千年の年月を感じさせないほど葉はよく茂り、秋空をバックにさわさわと秋風にそよいでいました。

根元の空洞にはには小さな祠が祭ってあり、大楠の幹に直に触れることができます。

そっと両手で触れてみるとごつごつとした分厚く堅い樹皮がたくましく、長い年月を生き抜いてきた力強さが伝わってくるようです。

ふと悠久の時に溶け込んでいくかのような、深淵な気分にさせてくれます。

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川古の大楠公園には鯉が泳ぐ小川が流れ、その流れを利用した水車小屋と、地元の農産物を販売する売店があります。

観光客はそれほどいませんでしたが、それでも途切れることなく訪れる人がいて、みな一様に大楠を見上げ感慨深そうでした。

昔、屋久島で縄文杉に触れたときもすごく強い生命力みたいなものをかんじましたが、その縄文杉にも匹敵する巨木がこんなとこにもあるなんて、なんだか不思議な気分になりますね。

売店地図を頼りに棚田見物

しばらくの間、川古の大楠のそばで佇んでその風情を楽しんだ後、次はどこへ行こうかと思案。

売店の入り口に「菅牟田中通り水公園周辺マップ」という地図が置いてあり、それを見ると「永野の風穴」とか「棚田」などが記してあったので、フムフムこれも何かのお導きなのであろう、などと適当な理屈をつけてそっち方面へ行くことに。

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気分と都合でひょいとコースを変えてしまうのがお散歩ツーリングのいいところ。

地図のとおりに県道5号線を永野の風穴方面へいくと、道は黄色く稲穂が実った美しい棚田が見えてきました。

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う~ん、まさに日本の秋!

林間を抜ける狭いくねくね道を走っていると、道にたくさんの栗が落ちているのを発見!

車にひかれてぺしゃんこになったものもあり、これはもったいない!とバイクを止めて急きょ栗拾いミッションを開始!

革グローブのおかげで栗の棘も問題なく触れます。

栗の実はまるまると大きく、道路に転がっている分だけでも両手で5杯くらいの量になって大収穫でした。

やっぱ実りの秋はいいもんですね。

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思わぬ秋の味覚を収穫し、気分よく棚田の風景を楽しみながら道なりに「八幡岳」方面へ向かうことに。

くねくねと曲がりくねった道を山頂へとしばらく走っていると道は行き止まりになり、そこにバイクを止めて10mほど歩くと八幡岳展望所に到着。

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天気もいいので展望所からの眺めは素晴らしく、眼下にはさきほどとは別の棚田が見えます。

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遠くに臨む天山にはスキー場があり、昔よくスノボをしに行ったもんです。

天山周辺は昔は林道がたくさんあってとっても面白かったんですが、いまではほぼ舗装されてしまったようで、ちょっぴり残念です。

しばらく八幡岳からの風景を楽しんだあと、傍らに鎮座されているお地蔵様に手を合わせて展望所をあとにしました。

来た道を少し戻って、相知方面へと三叉路を曲がるとすぐに八幡岳キャンプ場の看板が見えたのでちょっと寄ってみましたが、営業はやってないようで人っ子一人いませんでした。

敷地もわりと広く、ログハウスなんかもありますが、草ぼうぼうで全体的に湿ったような鬱蒼としたムードです。

キャンプサイトもありましたし野宿派にはいいかもしれませんね。

「五百羅漢」方面へしばらく広々とした走りやすい峠道を下っていくと、突然ひらけた場所があり展望台に数台の車が止まって観光客らしき人たちが写真を撮っていました。

中には三脚にごついカメラで撮影している人もいるので、何だろう?と僕も見物してみることに。

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見物客の方に聞いてみるとここは「蕨野(わらびの)の棚田」だそうで、「日本の棚田百選」にも選ばれているそうで、700枚の田んぼがありその石積みは日本一の高さなんだそうです。

八幡岳から見えた棚田はこれだったんですね。

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棚田は日ごろからきちんと手入れされてるのでしょう。

遠目にもとっても整っているのがわかり、新緑の山々の間を黄色い稲穂が美しく彩っています。

棚田見物のみなさんとしばし会話を楽しんだあと、その棚田をぬうようにバイクで下り下界へおりてゆくと、一面に広がった黄色い稲穂に彼岸花の赤がまるでおとぎ話の世界かのようなムードを醸し出していました。

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よいですねぇ。

しっとりと日本の秋をかんじることができた、いいお散歩ツーリングになりました。

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