冬の阿蘇山、たまにはのんびりクルマ旅

冬の阿蘇には初めて行きました。

すんごい寒かったんですが、雪景色の阿蘇久住は夏とはひと味もふた味も違ってなかなかいい旅になりました。

 

 

世間が平昌オリンピックで盛り上がる中、真冬でもキャンプ場での飲み会を欠かさない我ら飲み会キャンパーズは、私が車に新品のスタッドレスタイヤも付けたことだし、この冬はひとつ趣向を変えて車でどこか旅行に行こうではないか!ということになり、この2月の三連休にまだ経験したことがない冬の阿蘇へ行ってまいりました。

 

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冬の阿蘇山はやっぱり寒かった

今回のメンバーは飲み会キャンパーズメンバーのうち、所長のキクボーと、巨漢で真顔が怖いハヤシ君、そしてひまじんな私の3人。

所長のキクボーはリーダー格で私の古くからの友人で、某有名企業の長崎支店の所長さん。

彼は真顔が怖いハヤシ君の上司あたる立場なんですが、叩き上げの優秀な営業マンでもあり上司風も吹かすことがなく面倒見もいいため、部下からはけっこう慕われているようです。

 

真顔が怖いハヤシ君は普通顔がしかめっ面で、それが皆を震え上がらせてますが、我が家と同じく猫を3匹飼っている猫飼い人で、真顔の怖さとは裏腹によく笑う心根の優しい人なのであります。

 

今回のクルマ旅は、宿と大雑把に目的だけ決めて、後はテキトーに行き当たりばったり。

 

三連休の1日目こそ雨ばかりで景色どころではなかったんですが、2日目は大寒波の到来で阿蘇や久住は九州とは思えない寒さでした。

そしてそのおかげで冬景色に染まる、雄大な阿蘇や久住の風景をじっくり堪能できたのでありました。

雨の熊本で大黒ラーメンを食す

運転はじゃんけんで決め、まずは所長のキクボーがトップバッター。

熊本市内まで彼の運転でのんびり向かいました。

 

大黒ラーメンは、お笑いタレントのくりぃむしちゅー上田さんが子供の頃から通ってるというラーメン屋さんだそうで、以前行ったことがあるという所長のキクボーが、まだ未経験の私とハヤシ君もせっかく熊本来たし話のネタになるから、と連れてきてくれたのでした。

店内は有名芸能人の写真やサインがたくさん貼ってあり、店長さんの趣味なのかフェラーリーの写真やミニカーも置いてありました。

 

肝心のラーメンはにんにくががっつり効いた、すっごい元気が出そうなラーメンで、食後の我々はカレー臭に加えにんにく臭まで漂わせる鼻つまみ者、極悪3人臭と化したのでありました。

 

次の目的地、南阿蘇までの運転はじゃんけんで負けた、真顔が怖いハヤシ君に決定。

 

熊本市内を抜け阿蘇方面へ向かう道中、雨は止まずひどくなるばかり。

おまけに深く垂れ込めた雲と濃霧で阿蘇のお山は雲隠れしてまったく景色が見えないのでいまいち遠くまで来た、というかんじが無いのでありました。

 

所長のキクボー「なんかさー、何にも景色が見えないと自分ちの近所を走ってるみたいやね」

 

真顔が怖いハヤシ君「な~んも見えませんねぇ」

 

私「早めにチェックインしてとっとと温泉にでも入る?」

 

と、その日予定していた草千里行きは明日に延期、途中で道の駅くぎのへ立ち寄ったあと、どこにもよらずさっさと宿へチェックインして温泉入って宴会することに決定。

途中の激安スーパーで宴会用のアルコール類やおつまみ買って、その日の宿である南阿蘇休暇村へと向かったのでありました。

 

凍る草千里

翌朝は昨日とは打って変わって雲が上がり、ホテルの部屋の窓からは青空の中に阿蘇の山々の雄大な絶景がくっきりと浮かび上がって3人ともいい気分で朝を迎えました。

南阿蘇休暇村は朝夜ともに食事はバイキングなんですが、ヤマメの塩焼きからステーキまで、全部食べ放題となかなか豪華メニューだったため、昨夜は3人ともついつい食べ過ぎてしまい、部屋で飲み会する予定があまりにもお腹いっぱいで、そのまま爆睡してしまったのでありました。

所長のキクボーは宴会が出来なかったのが心残りだったようで、

「食べすぎた」「失敗した~」とすっごい残念そうでした。

 

そう言うことで、朝食は少し控えめにしようという事になったんですが、それでもやっぱりバイキング、3人ともやっぱり食べすぎてしまったのでありました。

気温は前日よりぐぐっと下がったようで、チェックアウトを済ませ一歩ホテルを出ると、突き刺すような冷たい空気にちらほら小雪が舞い路面はカチンコチン。

車のフロントガラスもがっちがちに凍っていました。

 

今日最初の運転は、昨日まったく運転しなかった私から。

前日に道の駅くぎのの観光案内で南阿蘇側登山道(県道111号線)が開通してますよ、と地図をもらっていたので、その地図を頼りにまっすぐ草千里へ向かいました。

南阿蘇側登山道は雄大な阿蘇の山々を眺めつつ、阿蘇山ケーブルカーのりばのところまで続くルートで、私ら3人とも初めて通る道にちょっとわくわくしながらのドライブ。

初めて走る道ってなんかいいですよね。

これまで夏は何度もバイクで阿蘇山に来てますが、たいていは阿蘇ファームランドがある県道298号線から登ってます。

 

南阿蘇側登山道をのんびり登っていくと、気温がぐんぐん下がり積雪も多く、美しく輝く白い樹氷が一面に広がってきました。

枯れた草原とあいまって、寒々とした幻想的な冬阿蘇の絶景がなんとも言えません。

 

車を降りてみると肌に突き刺さるような凍てつく風が吹き、冷たいアスファルトの上を粉雪が這うように風に流されていく様は、まるで北の大地を思わせるかのような風情でもありました。

 

 

そんな寒々とした風景の中をなおも登っていくと、しばらくして見慣れた阿蘇山ロープウェイのりばへ到着。

噴火の影響で火口への立ち入りは禁止されていて、残念ながらここから上には行けません。

私は4年前にもバイクでここへ来てますが、その時はすでに立ち入り禁止でした。

その後火山活動の活発化で噴火もありましたし、いつ収束するのかもわからずまだ当分は火口を望むことはできないようです。

 

 

ここからすこし下ったところにある草千里は、一面薄っすらと雪に覆われ、冷たい風がびゅうびゅうと吹きすさびかなりの寒さ。

有料の駐車場には数台の乗用車と観光バスが止まっているだけで、お土産やさんも閑散としていて、賑やかな夏とは違いやっぱりちょっぴり寂しいですね。

草千里のインフォメーションで人の良さそうなお兄さんが、今はー4℃で今朝は水道管が凍って困った、と爽やかな笑顔で話してくれました。

今年はー11℃もあったそうです。

凍った草千里を遠くまで歩く外国人観光客らしき人影いて少し印象的でありました。

 

そして本日2度めの運転担当は真顔が怖いハヤシ君。

草千里からは阿蘇ファームランドへ行きお土産を買おうと思ったんですが、そちらへ向かう県道298号が通行止めになってしまったので、そのまま県道111号線を下って行きました

 

 

国道まで出ると目の前に「道の駅阿蘇」があったので、そこで少しお土産を買うことにしました。

道の駅阿蘇でも雪が舞ってましたが、阿蘇山の頂上と比べると、太陽も見えて格段に暖かく、こんなに違もんなんだねぇと3人ともひとしきり感心して、次の由布院まで再び運転じゃんけん。

するとまたも真顔が怖いハヤシ君の負け。

 

連続で運転はかわいそうでもありますが勝負は勝負、ここは所長のキクボーも私もあえて鬼になり、それぞれ助手席と後部座席でゆったりのんびりニヤニヤしながら出発したのでありました。

 

やまなみハイウェイへ行く前に、ちょっとだけ阿蘇神社に立ち寄り参拝。

阿蘇神社は震災で崩壊した楼門はまだ潰れたままでしたが、前回2年前にバイクで来た時より着実に復旧が進んでいる様子でどこか活気も感じられました。

 

 

ー8℃のくじゅう連山、牧ノ戸峠

阿蘇神社からはそのまま県道11号を走り、一番のドライブコースやまなみハイウエイを通って次の目的地、由布院へと車を走らせます。

私はやまなみハイウェイはこれまでバイクで何度も走ってますし、冬も車でも何度か来たことがありますが、所長のキクボーと真顔が怖いハヤシ君の二人は冬のやまなみハイウェイは初めての体験。

 

くじゅう連山の入り口で黒川温泉との分岐点にある、三愛レストハウスがあるあたりから道路の脇やその周囲にぐっと積雪が増えてきました。

道には路肩と日陰以外に雪はなく、白い雪と時折見える青空のコントラストが美しい快適なドライブです。

 

 

しばらくそんな景色の中を走り、我らの車は牧ノ戸峠レストハウスに到着。

ここはくじゅう連山への登山口として私らみたいな一般客だけでなく、登山客が多く集まる場所のようです。

温度計を見ると気温はなんとー8℃。

草千里よりはるかに気温が低く、九州とは思えない寒さに私ら3人もびっくり。

積雪は阿蘇山は草千里よりはるかに多くて、これから登るのか、登山客らしき装備をした人たちが何人か歩いていました。

 

 

牧ノ戸峠を過ぎると路面にも積雪が見られるようになりました。

そして所長のキクボーが、路面の積雪を通るたびに運転している真顔が怖いハヤシ君に

 

「あああ~、そこそこ!ゆっくり走れ!」「あぶなかぞ!ほらそこ!」

 

と、うるさい上司に変身してやたらと指示するので、真顔が怖いハヤシ君もさすがに

 

「ちょっとうるさいですってw」

 

と苦笑い。

 

実は所長のキクボーは滑りものが大の苦手で、スキーやスノボ、スケートなど足元が滑るものは全てダメなのであります。

 

 

 

まぁそんなかんじで賑やかに大笑いしながら走り長者原を過ぎてから次第に雪は消え、国道210号線の由布院と日田との分岐点、水分峠に到着したのでありました。

 

連休の由布院は予想以上の大混雑

由布院へ来たのは所長のキクボーが、

 

「出張で大分に行くときいつも通り過ぎてばかりで、まだ由布院には行った事無いっちゃんね、ぜひ行ってみたいとさ」

 

というたっての要望で立ち寄ったんですが、久しぶりの由布院は三連休中日ということもあり、びっくるするほどたくさんの観光客でごったがえしてました。

 

由布院観光の大変なところは、道が狭いうえにこんな連休や週末はどこも駐車場がいっぱいなこと。

空いてる駐車場を探して狭い民家の路地をウロウロうねうね走りまわって、やっと金鱗湖の駐車場にたどり着きました。

由布院は温泉地としても有名ですが、観光の目玉のひとつに変わったお店が立ち並ぶ「湯の坪街道」があります。

ここを目当てに訪れる観光客も多く、週末や連休は大混雑。

三連休中日ともなれば、そりゃもう大変な混みようです。

小1時間ほど混雑した湯の坪街道をウロウロしてお土産を物色しましたが、まわりの観光客はカップルと女子の集団以外は外国人らしき団体さんばかり。

予想はしてましたが、男3人組は私らくらいのもので、なんとも場違いな場所であるなと強く実感したのでありました。

適当にお土産を買うと、男だけではつまんないし雪もじゃんじゃん降り出してきたのでもういいんじゃね?と早めに由布院を出て次の目的地、日田へ行くことにしました。

 

 

奥まった金鱗湖の駐車場から混雑した路地を通り抜け、やっと国道へ出るとそこには長~い渋滞が待ってました。

由布院はそんなに大きな街でもないのに、街から高速道路入り口まで40~50分くらいかかってしまいした。

ほんとは 一般道を通って日田まで行く予定でしたが、雪が大量に降り出したこともあり、また渋滞にでもあったら時間的に遅くなるかも知れないので、そのまま高速で日田まで突っ走ることにしたんですが、心配した雪は由布院を出るとパタっと無くなってしまいました。

そして日田では最後の目的、ご当地グルメ「日田焼きそば」を食べてこの旅の目的は達成となったのでありました。

 

 

今回のドライブ旅にかかった費用は、お土産代と食事代を別にして、宿代、ガソリン、高速代を割り勘で一人12,500円ほど。

全部足しても1人2万円以内で収まってますので、わりと安上がりに済んだんじゃないかと思います。

いつもはバイクでソロツーリングばかりしてますが、たまにはこうやって友人らと行くクルマ旅もほんと良いものであります。

 

 

「人生は生まれてから死ぬまでの思い出づくり」

 

 

良いこと悪いこと、全部ひっくるめて、様々な体験や経験こそが人生の宝物。

ふとそんな事を思い出させてくれる旅は、それがバイク旅じゃなくてもやっぱりいいものだなぁ、としみじみとかんじたのでありました。

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